stone instruments 石の音

佐倉友章

佐倉友章1訃報 2010年6月5日 佐倉友章先生 急性心不全にてご逝去されました 享年76歳 私(前田宗一)は 先生との約束であるCDを発表出来ないままです 音源に問題がありなかなか難しいのですが リリースすることがご供養になるのでしょう 早くしなければなりません それまでは先生の墓前にも伺えない 佐倉先生との思い出はたくさんありますが 父の周りでお世話になった方々が次々とお亡くなりになるのはつらいものです 合掌 2010年6月8日



佐倉友章

 三重県生まれ。東京芸術大学器楽科卒。1968年9月からフランスへ国費留学、ジャック・ランスロ氏他に師事。1993年健康上の理由により香川大学教育学部教授を退官。残り人生を「信ずる音楽を目指すマルチミュージシャン」として歩んでいる。クラシックはもとより、ジャズ、演歌すべての音楽に精通。1996年クラリネット、サヌカイト演奏でライオネル・ハンプトンと競演。絶賛を浴びた。最近は娘の上野和美さんと共演・録音を行っている。
     

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けいの里サヌカイトコンサート2000

 

 石との出逢い そして今回の録音について                           佐倉友章

 不思議な石との出逢いは、忘れもしない昭和60年1月、51歳の時交通事故で腰椎骨折 半年間ギブスで固められ、たた天井を眺めているだけの日々を送っていたとき 見舞いにきてくれた友人が持ってきてくれた1オクターブの石琴であった。なんといっても完全11度上の音がはっきりと聞き取れ それまではオクターブと完全12度の響きの世界の中で生きてきた自分にとっては 全く新しい宇宙であり、その音は幼い頃毎朝仏壇に向かって"お勤め"をするときの"おりん"の11度であり、縁あって"お四国"に永住となった巡礼の鈴の音であった。ここ十数年はこの音がいつも頭の中で鳴っています。

 サヌカイトの生まれた金山での録音を強く希望しました。何万年も眠り続けていた「かんかん石」が山の持ち主の前田 仁さんにあって陽の目を見た・・・また、その時に出会った自分・・・ またも緊急入院中に抜け出して ぶっつけで、たった四つの音のみで末娘とのかけ合い・・・ 何か運命的なものを感じます。 前田さんに心から感謝します。


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レコーディング風景
realaudio format( 383K) sample sound

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ライオネルハンプトンや北村英治氏と


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坂出市民大学講座にて通常の講演に混じり珍しい音楽でサヌカイト演奏会

 佐倉友章先生は サヌカイト楽器開発初期から香川県を代表する音楽家として 協力いただいていると共に心からサヌカイトを愛してくださっています 故 松本正さんとの録音で2枚のCDを創りました まだ音源があり新しく出版する予定ですがまだ実現していません 出来るだけ早く制作したいと考えています 先生の明るい性格が前田仁との演奏旅行でみんなの心の支えになったと聞いています