陰影礼賛 谷崎潤一郎

100325.jpg

 はじめにお断り 私これ以外には谷崎作品持っていない(好きなタイプの小説ではない) たまには日本的な美を考えるのも必要で 失われつつあるもの 失ったもの 忘れられていくなにか 「われゝ東洋人は何でもない所に陰翳を生ぜしめて美を創造する 美は物体にあるのではなく 物体と物体との作り出す陰翳のあや 明暗にあると考える」 本中の引用 東洋人か日本人かは考えなければならないが 私は今 家についてどうあるべきか色々と考えているので 70数年前の本が参考になるかどうかは別にして 昔読んだ文庫本を本棚から見つけてきた 大徳寺真珠庵の茶室に座れば影の中に深みを持つ陰影の芸術を感じることになるのだが 今の日本住宅は明るすぎるくらい 私も部屋は明るい方が好きなので 日本の美を語る資格もないかもしれない 漆の食器は好きで ずーっとご飯の椀は漆で しかもやや細く背の高い 光の当たり方で表情も変わる物なのだが 意外とアメリカやヨーロッパの部屋は暗いし 日本のように天井から明るい光が部屋全体を照らしていることは少ない

 この本は 日本の美や生活などについて 優しく述べられている(しかも本の厚みは薄い) 日本人ものぐさ論 男女の関係について多くを割いて論じているのは谷崎らしいのだろうか またなつかしい 琴平のとらや が出てくるのは嬉しかったり(私はとらやに小さな思い出がある) 日本人はこうありなさいと言ってくれている どこから読んでも何度でも読めるのは「さすが文豪のエッセイ こんな素晴らしい文章を書きたい」 です あっ誰が読んだとしても間違いない      

SANUKITE HOME

2012年1月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
Powered by Movable Type 5.04