姿 その弐

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 私のようにバタバタした人間には似合わない茶道ですから 眼は不確か とりあえず鬼萩好きではない 怖そうで心が落ち着かない 萩なら坂 高麗左衛門の茶碗でいただく方が気が楽で落ちついたりする(実は何がよいか判っていない) 姿と云うからには 写真のこれは美しいと思う先代11代三輪休雪のもの 柔らかさと気品 展示会などで過去たくさん見てきたけどこれが一番(単なる素人私見) 

 ここにあるのは少し物語りも ある人が30数年前お正月に萩へ 1月2日だし店など開いていないが 広島の友人と萩を楽しむ 同行しているのは三輪休雪の庭師の方 正月お客をしている休雪のお宅におじゃまして(全くおじゃまだ)でも何故か気に入られ お茶を点てていただき作品を説明していただく中で 休雪のお部屋の違い棚に飾ってあったお茶碗をわけてくださいと言ったとか ひゃー大胆 しかし意外にも了解を得て 喜んで持って帰ったと云うお茶碗(しかもお代は後払い) 休雪お気に入りの椀だからそりゃ素晴らしい お宅も素晴らしかったとか(お世話になった庭師の方はすぐに亡くなったと云う) 休雪からのありがとうのお手紙が残っている 大きな豪快なキレのある文字 芸術家の字だ

 不器用な私は落としそうで ある意味宝物だからこれで飲んだことない というか一度しか使ったことない あるお家元の奥さんにだけ(どれにしますか で お選びになった) 出していても軽い地震で倒れそうだし 結局なんのため でも美しい姿 バランスだ 傍らにあればよいのかな お茶道具の姿と云えば 茶杓に一番メッセージを感じる 作り手と自然 

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2012年1月

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