感覚 / アンリ・ピエロン

100626.jpg La sensation / Henri Pieron

 1958年3月に初版が出版されている つまり私が生まれてまだ4カ月 たまに古い哲学書を手にすることがあるが(読むとは言っていない) 心理学あるいは生理学的見地から「感覚」を説いたもの 私はこの本に書かれていることが現代の理論とどう違うかなんて知りもしない

 アンリ・ピエロンは著名な心理学者で この本が出版されたときは77歳 1910年代から歴史に残る研究を発表していた 有名な研究理論には 「学習中の計画的な一連の休憩は 想起の確率を高め 30分ごとに5分くらいの休憩が効果的であり 休憩が10分を超えると効果はない」 とか 「人間が活動を続けると 脳にピプノトキシンという特殊な疲労物質が発生する それが脳細胞の働きを弱めて 眠くなる」 がある

 序 感覚とは 環境からおよぼされた作用(刺激)が行動調節の中に挿入されるときの要素的諸形式であるとわれわれは考える これらの要素は的過程は有機体という統一性を与えられているので いちじるしく変化にとんだ複雑な全体性の中に綜合されている これらの諸過程は 他の大部分の条件を十分一定にしておき・・・

 冒頭がこの文章で ずーっと続いていく148ページ これは凄い 私に理解出来るわけ無いのでさーっと気になるところだけ頑張って「見た」それでも丸一日 足が痛いのも忘れてしまう 頭がジンジンする素晴らしさ

 現代生活に於いては種々さまざまな性質の噪音が知覚されるが われわれは混成的複合体の中でそれらの噪音を一つ一つ区別して認識している それは噪音の中のある音が耳のはたらきによって抜き出され 多少とも際だって優位となるからである この音の優性が強められ たとえば話し声から歌い声へ移行すると 複合性があきらかに音楽性を帯びてくるが 実際には純音はわれわれには聞こえないのであって 一定の音符は常に常に別の色々な音全体といっしょにあり その中で ヴァイオリン ピアノ オルガン 歌手などの音色がそれぞれ特徴を持っている そして複合音が気温の倍音に近くなればなるほど音楽的性質が強くなる

 味覚 視覚 嗅覚 聴覚 あらゆる感覚に対する研究のエッセンスであり このような文庫に収められる量ではないだろうが 見た後は「何となく」云いたいことが判るようにも思える ただし「だから音楽を作る上でこうしたらもっと素晴らしく感じてもらえる」ことが判るようなものでもない 

 最後にiPhoneはiMac接続して何とも簡単にOS4.0になりました 理由は良く判らないままですが 便利になってますねえ

  

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