音楽と音楽家

 

201107061.jpg  岩波文庫  シューマン (著) 吉田 秀和 (翻訳)

 

 音ばかり紹介してちょっと持続する気力に欠けてきたので 紀伊国屋に行って文庫本を10冊ほど購入 何から読もうかな と 結局音楽がらみでこれから

 必然的に音楽家と呼ばれる人たちとのお付き合いもだんだん増えてきて 芸術家の考え方とか精神構造とか 私と違うモノを感じながら受け入れたり反発したり まさに体験しているのですが お話しするにも音楽を聴いているだけではすまない部分が多くあり 本もそれなりに読んでお勉強です 以前は読んだ本も紹介していましたが久しぶりにちょいと気分転換

 「シューマン好きですね」と言われたりするので 「ぼちぼちでんな」と答える私 ロベルト・シューマンの書いたこの本(音楽批評誌への評論集) ベートーベンの時代の音楽好きなら楽しくて仕方がないでしょう 言葉が堅いけどそれも味です(ドイツっぽさ) 作曲家としてではなく音楽評論家としての才能が満載されていて 知りたい知識と音楽家の考え方と両方楽しめる 音楽家(広い意味での)の内向的な感性 独自性 不安感と自己賞賛 気質へのアプローチが心理学者シューマンの音楽への思いを著している ベートーベンの死を悔やみ シューベルトを称え リストへの思い入れ ショパンの出現を喜び ブラームスの登場を喜び10年ぶりに筆を取って安心する 批評しながらも 音楽家を激励し勉強しなさいと言い 批評家を批評し 出てくる音楽家の名前を見るだけでも何とも凄い時代であります

 新しくて 大胆な旋律をみつけなければならぬ 人間の心の奥深くへ光を送ること-これが芸術家の使命である!

 芸術は金持ちになるためにあるのではない 一生懸命にますます偉大な芸術家になりたまえ ほかのことは自然にやってくる

 勉強に終わりはない 

 ささっと読んで気になるところ覚えたいところをもう一度二度 どこから読んでも楽しいが ますますシューマンが好きになった 音楽を聴いて人柄が判るかと言えば 簡単でもなく やはり本を読んで何となく判るような気がしながら聴くのも楽しい それで得た感覚は正しいのか 作曲家が伝えたかったことなのかそれは別物として

 

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