深き淵よりの嘆息

 

201107071.jpg 岩波文庫 ド・クインシー (著) 野島 秀勝 (翻訳)

 

 連日の本です 明日への糧ですから必要なのですが・・・

 この本「阿片常用者の告白」の続編だけど すべてに関連しているわけでもない 幼い頃の優しい「姉の死」を経験した傷 癒えずにそのままひきずりながら それが彼の思考の揺るがないベースにあり 作家として生きている自分 女性への感覚 阿片を常用するようになってからは心に納めきれない爆発的な悪夢が現れる 美しい文体で詩的に読むことは出来るが 注釈も多く分からないところだらけでもある 残念ながらフロイトと比されるようなモノに 私が立ち向かえる知識というか理解出来るわけがない 阿片でも知っていれば別だろうけど あり得ないので 注釈がこれまで多いと難しい難しい 余韻は残るが理解はしていないというか まあ読んでいればどこかで・・・でもこのような文体は面白い  

 意外なところでこの本を知っている人がいるとすれば 傑作ホラー映画「サスペリア」の原作(いやいやせいぜいモチーフ)となったことか サスペリアがホラーかどうかは言及しないようにするが ドイツのバレエ名門校に入学した若い娘を襲う恐怖 残酷なシーンもふんだんにあるが精神に訴えかける怖さ 忘れられません 音楽的にはサーカム・サウンド・システムという再生装置で低音がずずずっと(音楽家誰だったかなあ) 音が回ったりおもしろい ヒロインのジェシカ・ハーパーがぴったり役にはまリング・・・脱線

 本を読んで自分の実になるのはなかなか難しい 今日も音楽の話で大いに盛り上がったが 本の話で盛り上がったためしがない 本は読むが(見るようなモノ) 細かく分析できる技量いや能力と経験は無い 音楽を紹介する方が人に気持ちを伝えられる気もする

    

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